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モンブランの
くまさんのおはなし

りんごにぶどう、梨に栗…
こんぺいとうの森では、
色とりどりのフルーツや木の実が
実りの季節を迎えました。

今日は木の実の丘までぶどう狩りにお出かけの日。
くまさんはお弁当にサンドイッチを詰めて、
さっそくおともだちのくまさんの元へ向かいました。

丘に着くと、ほかのくまさんたちも
思い思いに実りを収穫しています。
2人のくまさんも夢中でぶどうを摘み取り、
カゴはいっぱいに。

「これで秋まつり用のぶどうジャムがたくさん作れるね。」

2人はそう言ってシートを広げ、お弁当を食べ始めました。
お気に入りのたまごサンドと、ツナマヨおにぎりをほおばり、
お腹がいっぱいになると、
心地よい秋風に誘われて、うとうと…

気づけばそこは、遠くに白いクリームの山々が見える、
しっとりあまい香りの場所。
マロングラッセのような深みのある茶色い木々が並び、
その間をクリームの川が流れています。

またあのあまい夢の世界に来たことに気づいた2人。
しばらく歩くと、黄金色の栗がちょこんとのった、
まあるいモンブランのお家が見えてきました。

そこからゆったりと現れたのは、
ふわふわの毛並みに、
マロンクリームのような優しいフリルをまとった
「モンブランのくまさん」でした。

おうちの前に腰掛けたモンブランのくまさんは、
あたたかい栗の紅茶を淹れながら、
おだやかな声で語りかけます。

「秋祭りの準備、毎日よくがんばっているね。
だれも見ていない場所でも、毎日コツコツと手を動かしてきたこと。
不安になりながらも、あきらめずに積み重ねてきたこと。
みんなちゃんと知っているよ」

モンブランのくまさんがそっと手を重ねると、
2人の胸の奥から、ぽっと温かい金色の光が溢れ出しました。

「特別な魔法をかける必要はないんだよ。
君たちが今日まで積み重ねてきた時間が、
もう十分、金色の光になってここにあるんだから。
大丈夫、自信を持って秋まつりを楽しんできてね。」


ハッと目が覚めると、そこはいつもの木の実の丘。
でも、手の中には金色のハートと、
胸の奥にはさっき感じたあたたかいぬくもりが、
しっかりと残っていました。

「…なんだか、不思議と安心したね。」

「うん。今までがんばってきたこと、
全部抱えていけば大丈夫だね。」

2人は顔を見合わせて微笑むと、
ぶどうでいっぱいになったカゴを大切に抱えて、
秋まつりの準備が待つ森の工房へと歩き出しました。